メルセデス・ベンツは、アップル社との漠然とした「様々な形態」の協力の可能性を否定していない。アップル社は、プロジェクト・タイタンというコードネームで独自の電気自動車を開発していると噂されている。ダイムラーのディーター・ツェッチェCEOは、金曜日に発行された季刊誌「ドイツ企業取引所」のインタビューで、「多くのことが考えられる」と述べた。
ドイツの多国籍自動車企業であるダイムラーAGは、メルセデス・ベンツやスマート・オートモービルなど数多くの自動車ブランドを所有しており、Appleの車載ソフトウェアCarPlayの重要な発売パートナーでもあった。
「グーグルとアップルは自動車向けのシステムソフトウェアを提供し、アップルとグーグルを中心としたエコシステム全体を自動車に導入したいと考えています」とツェッチェ氏は述べた。「これは双方にとって興味深いことになりそうです。」
同氏は、自動車メーカーが自動車を製造し、アップルが提供するソフトウェア機能を統合できるようにする合弁事業提携を示唆したが、それ以上アップルとの協力の具体的な内容については明らかにしなかった。
同氏は自身のコメントが「あくまで理論上のもの」であることを強調し、ダイムラーグループがアップルやグーグルなどシリコンバレーの巨大企業に自動車を供給する愚かなサプライヤーになることは決してないとメディアに語った。
「我々は顧客と直接やりとりせず、第三者にハードウェアを供給する請負業者にはなりたくない」と彼は語った。
完全を期すために付け加えると、元メルセデス・ベンツ研究開発部長兼 CEO のヨハン・ユングヴィルト氏が、昨年 9 月現在、Apple の Mac システムエンジニアリング担当ディレクターを務めている。
ガーディアン紙が公文書請求に基づき合法的に入手した文書によると、Appleの噂の電気自動車は多くの人が予想していたよりも開発が進んでおり、同社はベイエリアで極秘の車両試験場を借りているという。同紙によると、Appleは秘密の電気自動車の試験のため、「ベイエリアで安全な場所を探している」という。
このニュースは、Appleが電気自動車の開発に取り組んでいるという既に広まっている噂と合致する。一方で、Apple Carに関するこの噂は的外れである可能性も十分に考えられる。Appleは単にCarPlayチームを強化し、新しいソフトウェア機能をテストしているだけかもしれないからだ。
出典:ロイター