世界最大の受託製造業者であり、Apple製品最大の組み立てメーカーであるフォックスコン・テクノロジー・グループ(Foxconn Technology Group)は、9月期の売上高が増加したものの、純利益が減少したと発表した。7~9月期の売上高は、iPhone 7とiPhone 7 Plusの好調な販売により、前年同期の1兆660億台湾ドル(334億3000万米ドル)から1兆750億台湾ドル(337億米ドル)に増加した。
しかし、フォックスコン傘下の電子機器メーカー、シャープが損失を出したことにより、純利益は前年同期の379億ニューヨークドル(11億9000万ドル)から346億ニューヨークドル(10億9000万ドル)に減少した。
フォックスコンは8月に38億ドルでシャープを買収した後、アップルが早ければ来年にもiPhoneに採用することを検討している有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの量産計画をシャープが加速できるよう支援することを約束した。
一方、シャープの新CEOは先日、同社がOLEDに全面的に注力するか、それともより広く普及している液晶(LCD)ディスプレイに固執するかはまだ決めていないと述べた。また、「iPhone 8」は曲面OLEDスクリーンを採用し、全面ガラスデザインになると示唆した。
シャープとサムスンディスプレイに加え、アップルは、日本政府支援の産業革新機構から7億ドル以上の救済を受けたばかりの経営難に陥っているジャパンディスプレイから、2017年型iPhone用のOLEDパネルを調達する可能性がある。
シャープは先日、四半期純損失が179億円(約1億7080万ドル)となったと発表した。苦戦を強いられているこの日本企業は、3月31日を期末とする四半期の下期までに黒字転換する見込みだ。
出典:ウォール・ストリート・ジャーナル