AppleがIBMと提携し、エンタープライズ分野への進出をさらに進めると聞けば、競合他社は不安に思うだろう。しかし、事業再編を進めているDellとBlackBerryは、動揺していないと述べている。
今週のインタビューで、デルのジョン・スウェインソン氏は、今回の発表は「良いプレスリリースになった」としつつも、両社が今後どのように発展していくのか見当もつかないと述べた。同様に、ブラックベリーのCEOであるジョン・チェン氏も、この買収を「二頭の象が踊っている」ことに例えた。
ロイターはスウェインソン氏のさらなるコメントを伝えている。
「アップルとIBMの提携をそれほど真剣に受け止めているとは思っていません。ただ、プレスリリースとしては良い内容だったと思います」と、デルのグローバルソフトウェア事業責任者であるジョン・スウェインソン氏は木曜日、トロントでロイター通信のインタビューで語った。
IBMで20年以上も上級職を務めたスウェインソン氏は、「IBMの担当者が、Appleの顧客へのデバイス導入を本当に支援してくれるのか、私には理解できません。率直に言って、IBMロゴ製品に関しては、Appleの担当者はそれほどうまく対応できていなかったので、Appleロゴ製品の導入がそれほどうまくいくとは思えません」と述べた。
以下はチェン氏と話したフィナンシャル・タイムズの記事です。
チェン氏は、AppleとIBMの提携はBlackBerryにとって良いニュースであると同時に悪いニュースでもあると述べた。彼はこの提携を「2頭の象が踊り始める」ことに例え、両社が「主導権を握ることに慣れている」ことを考えると、どのように連携していくのか興味深いと付け加えた。
IBMとAppleの発表を受け、BlackBerryの株価は先週5%近く下落した。アナリストたちは、企業向けソフトウェアとサービスを中心に事業再編を進めているカナダ企業BlackBerryにとって、今回の買収は直接的な脅威になると見ている。
しかし、チェンCEOは心配していない。CEOによると、ブラックベリーはかつてないほど機敏に行動し、現在、独自の提携に向けて複数の企業と協議中だという。具体的な企業名は明かさなかったが、デルがその候補リストに入っているとの見方もある。
ティム・クックとIBM CEOのジニー・ロメッティ
契約の一環として、AppleとIBMは小売、医療、銀行、旅行などの業界をターゲットに、セキュリティに重点を置いた100以上のアプリを開発します。IBMはまた、業界固有のソリューションをプリインストールしたiPhoneとiPadの販売も開始します。