カナダに拠点を置くブラックベリーは、iPhoneやAndroidとの激しい競争により、かつては広く普及していたスマートフォンの生産を中止した後、次世代の自動運転車向けソフトウェアを開発する事業に将来を賭けている。
ウォール・ストリート・ジャーナルの昨日の報道によると、ブラックベリーの自動車市場への進出については同社が本日最新の四半期決算を発表する際に詳細が明らかにされるはずだ。
これらの取り組みの基盤となるのは、BlackBerryが所有する車載エンターテインメント・情報システム向けコアソフトウェア技術であるQNXです。同社は今後数年間でQNXのエンジニアリングスタッフを約1,000人に倍増させ、オタワ近郊に自動運転技術センターを設立するために7,600万ドルを投じる計画です。
レポートより:
ブラックベリーのQNXソフトウェアは、自動運転車がセンサーを通じて吸収するデータを分析し、車のコンピューターが車両のどの部分をリアルタイムで稼働させるべきかを優先順位付けするために必要な複雑なコードを処理する。
ブラックベリーによると、このシステムは、システムの1つが機能停止した場合でも車両の動作を継続させることが可能で、これは自動運転車にとって理想的な機能だという。さらに、このシステムは、マルウェア、不正ソフトウェア、いわゆる分散型サービス拒否攻撃(DDoS攻撃)から車両のコンピューターを保護するとも同社は述べている。
報道によれば、フォード、ゼネラルモーターズから分離したアプティブ、タタのジャガー・ランドローバー部門との提携が計画中とのことだ。
近年、ブラックベリーは、同社のモバイル、暗号化、QNXの特許に興味を示したサムスンやオラクルなどの企業からの買収提案を何度か拒否してきた。
9月、このカナダ企業は、QNXソフトウェアが自動車分野での使用に関する安全基準にすでに準拠していることを強調するために、車を映した看板と「あなたの車はBlackBerryで安全ですか?」というキャッチフレーズを使ったマーケティングキャンペーンを開始した。
ジョン・チェンCEOはインタビューで、「長期的には自動車部門が収益成長の最大のチャンスだ」と述べた。同CEOは来月、デトロイトで開催される北米国際自動車ショーで基調講演を行う予定だ。
画像: BlackBerryのQNX自動運転イノベーションセンター