
Appleは、自動運転車向けLiDARセンサーについて、名前を伏せたサプライヤー4社と予備的な協議を行った。これは、クパティーノを拠点とする巨大企業が、コードネーム「Project Titan」と呼ばれる自動運転ハードウェアの開発を再開した可能性を示唆している。ただし、このセンサーは、社内の従業員向けシャトルサービスで使用される車両にも搭載される可能性がある。
ロイターは次のように報じている。
アップルは、現行技術よりも小型で安価、そして量産性に優れたLiDARユニットを求めている。交渉に詳しい関係者の1人によると、同社は「革新的なデザイン」という高いハードルを掲げているという。
ティム・クック氏率いるアップル社は、両社の技術を評価している一方で、自社製のLiDARユニットの開発も継続していると、3人の情報筋が明らかにした。情報筋の1人は、このセンサー開発は、アップルが自動運転用ハードウェアへの注力を強めていることを意味していると推測した。
交渉に詳しい別の人物によると、アップルがより安価なLiDARシステムに興味を持っていることから明らかなのは、誰が車両を製造したかに関わらず、同社が自動運転車を運転するためのセンサー、コンピューター、ソフトウェアの「認識スタック」を制御したいと考えていることだという。
アップルは、数百メートル先の道路を視認でき、車全体のラインにフィットするほど目立たない「デザイン重視」のセンサーを求めている。
協議に詳しい2人目の関係者は、アップルは「認識スタックの開発に取り組むことで、多くの選択肢を得ることになる」と述べた。「乗用車を市場に投入するのは本当に本当に難しい。だから、今すぐに参入する必要はない」
LiDARは、対象物にパルスレーザー光を照射し、反射光をセンサーで測定することで距離を測定する手法です。レーザーの反射時間と波長の差を利用して、対象物の3Dデジタル表現を作成します。

ロイター通信によると、アップルは道路の詳細な3D画像を提供できるセンサーを必要としているという。LiDARは自動運転において重要な役割を果たすが、レーザースキャナーを道路上で走査させる機械部品を必要とするため、高価(10万ドル)でかさばり、故障しやすいという欠点がある。
クパチーノに本社を置く同社は、自動運転ソフトウェアのテストに、最大6つのVelodyne製LiDARセンサーを搭載したレクサスSUVを使用していると言われている。
最近の報道によれば、iPhoneメーカーはGoogleとTeslaから主要人材を採用しながら路上テストを大幅に増やしているという。