欧州連合(EU)は、欧州におけるアップルに対する差止命令の申し立てをめぐり、サムスンを「間もなく」訴追するだろうと、ロイター通信が木曜日に報じた。この報道は、サムスンが欧州におけるアップル(カリフォルニア州クパチーノ)の製品に対する差止命令および差止請求をすべて取り下げ、さらに米国の判決でサムスンが主張していた陪審員の不正行為を棄却されたことを受けてのものとなる。
欧州連合は1月、サムスンによる標準必須特許の使用に関するEUの独占禁止法違反の可能性について正式な調査を開始した。
ロイターは次のように報じている。
EU競争監視機関は、サムスンがアップルに対して特許訴訟を起こしたことでEUの競争規則に違反したかどうかを調査している。アルムニア氏は、欧州委員会の告発書に言及し、「近いうちに異議申し立て声明を発表する予定だ」と述べた。
ブルームバーグが核心をついている。
規制当局はサムスンが今週、アップル製品の販売差し止めを求める欧州での特許訴訟を取り下げると発表したことに「満足」しているが、アルムニア氏は、このような差し止め命令の使用を脅迫することで競争が損なわれるかどうかについて、引き続きサムスンを調査すると述べた。
米陪審がギャラクシーメーカーがiPhoneとiPadに関するアップルのデザイン特許と実用特許を侵害したと判決し、アップルは8月に1.05ドルの損害賠償を勝ち取った。
サムスンは火曜日、損害賠償を求める法廷闘争を続けるかどうかは明らかにせずに、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダでアップル製品の販売を禁止する申し立てを突然取り下げた。
ギャラクシーのメーカーは 「消費者の選択権を守る」と述べた が、この動きはEUの監視機関をなだめるためのものだった可能性が高い。
一方、米国特許商標庁(USPTO)は昨日、Appleの貴重なピンチ・トゥ・ズーム特許を無効とした。同庁はこれまでにも、iPhoneに関連する他の重要なApple特許を無効としており、その中にはラバーバンドスクロールに関する特許も含まれている。
特許ブロガーのフロリアン・ミューラー氏は、サムスンはすでに米国特許商標庁がピンチズームの特許を暫定的に却下したという事実をコー判事に「誇らしげに伝えた」と報じた。
EUで迫りくる独占禁止法調査に対してサムスンがどう反応するかを見るのは興味深いだろう。