最近、スマートフォンユーザーの増加に伴い、大手モバイルゲームパブリッシャーの中には、より幅広い視聴者を獲得するため、テレビ広告事業を展開しているところもあります。おそらく、この1ヶ月以内に、クラッシュ・オブ・クランのCMをはじめ、こうしたCMをご覧になったことがあるでしょう。
そして、おそらく今後もっとたくさん目にすることになるでしょう。どうやら効果が出ているようですから。分析会社App Annieの最新データによると、一部のモバイルゲーム開発者は、テレビキャンペーン後にApp StoreとGoogle Play Storeでの自社タイトルのランキングが大幅に上昇しているそうです…
以下はApp Annieのレポートからの抜粋です(AppleInsider経由)。
モバイルゲームパブリッシャーにとって、テレビ広告はますます一般的なマーケティングチャネルになりつつあるようです。日本では「パズル&ドラゴンズ」などのタイトルが成功を収めており、この手法は欧米市場にも広がりつつあります。2月には、「ファームヒーローズサーガ」、「ビッグフィッシュカジノ」、「クラッシュ・オブ・クラン」の3タイトルが、米国でのテレビCM放映後にランキングを上昇させました。
ファームヒーローズサーガは2月にiOSの収益が大幅に増加し、パブリッシャーのキングはトップ10のうち3つを占めました。これは、今後のIPOを支えるために長期的な成長を示そうとしているキングにとって朗報となるでしょう。今回のIPOでの予想株価は、キングの時価総額を約76億ドルと評価する見込みです。ファームヒーローズサーガは英国と米国で大規模なテレビおよび印刷媒体でのキャンペーンを展開し、両市場で好調な業績を残しました。
2月に米国で大規模なテレビコマーシャルを受けたもう1つのアプリはBig Fish Casinoで、iOS収益でトップ10ゲームに加わる大きな成長を遂げました。
モバイルゲームのテレビスポットの例をいくつか紹介します。
http://www.youtube.com/watch?v=YSdJtNen-EA
モバイルゲームが主流となり、テレビCMを打つほど収益性が高くなったと考えると、信じられない気持ちになります。そして、今週初めに上場を果たした開発会社Kingほど、このことを熟知している人はいないでしょう。大ヒット作「キャンディークラッシュ」のおかげで、同社の時価総額は現在約70億ドルに達しています。
では、テレビ広告に資金を投じられない企業はどうでしょうか?この分野でもトレンドが生まれています。App Annieは言及していませんが、ここ数ヶ月、アプリ開発者はVineなどのアプリで多くのフォロワーを抱えるソーシャルメディアの有名人を、代替マーケティングの手段として活用しています。
ところで、AppleがiOS開発者がモバイルゲームを大画面でプレイできるようにする新しいテレビ製品を開発中だという噂があります。タイミングが良さそうですね。