Appleは最近、ワイヤレス給電ソリューションを設計するニュージーランド企業PowerbyProxiを非公開の金額で買収した。同社は事業をニュージーランドに維持する計画を明らかにした。
地元ウェブサイト「Stuff」が昨日報じたところによると、Appleが支払う価格は少なくとも数千万ドル後半、場合によっては10桁になる可能性があるとのことだ。
Appleのハードウェアエンジニアリング担当上級副社長、ダン・リッチオ氏は、Powerbyproxiチームは「Appleがワイヤレスの未来を創造する上で素晴らしい力となるだろう」とStuffに語った。
「私たちは、世界中のより多くの場所とより多くの顧客に、本当に手間のかからない充電を提供したいと考えています」とリッチオ氏は付け加えた。
PowerbyProxiは2007年にオークランド大学からのスピンアウトとしてファディ・ミシュリキ氏によって設立され、現在約55人の従業員を雇用し、ワイヤレス充電に関する300件以上の特許を保有している。
「これは当社の価値観と非常に一致しており、オークランドでの成長を継続し、ニュージーランド発のワイヤレス充電の素晴らしいイノベーションに貢献できることを嬉しく思います」とPowerbyProxiのCEOは語った。
NZTechのCEO、グレアム・ミュラー氏は、Appleが買収後もPowerbyProxiの技術開発をニュージーランド国内に留める可能性は低いと予測している。ミュラー氏は、ワイヤレス充電は1世代以内にAppleデバイスに広く普及し、この技術がニュージーランド発祥であることは、あまり知られていない事実の一つになるだろうと推測している。
「私の直感では、これはニュージーランドが関与した技術の一部になるだろうし、一世代後にはニュージーランドと関連付けられなくなり、『アップルが考え出したクールな発明』になるだろう」と彼は意見を述べた。
Appleは2月に、広く普及しているワイヤレス充電規格Qiの策定と市場導入を推進するWireless Power Consortiumに加盟した。
Appleは2017年9月のメディアイベントで、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、Apple Watch Series 3を発表しました。いずれもQiワイヤレス充電に対応しています。来年には、AirPods用のスタンドアロンワイヤレス充電ケースと、複数デバイスに対応したワイヤレス充電マット「AirPower」という2つのQi対応アクセサリを発売する予定です。