ホテルの係員が最初に部屋のキーカードを渡すとき、たいてい最初に言われることの一つは「携帯電話と同じポケットに入れないでください」です。キーカードの磁気ストライプが故障する可能性があると言われていますが、その根拠を疑問視する人もいます。
しかし、これはもう長くは続かないかもしれません。スターウッド ホテルズ&リゾーツは、マンハッタンとシリコンバレーの主要ホテル2か所で、キーカードを完全に廃止し、スマートフォンを使って客室に入室できるようにする新たなパイロットプログラムを開始しました。
ウォールストリートジャーナルは次のように報じている。
「マンハッタンやシリコンバレーのアロフトホテルに到着したゲストは、ホテルが長年夢見てきたことをまもなく実現できるようになります。それは、チェックインデスクを通り過ぎ、スマートフォンをルームキーとして使って客室に入ることです。」[…]
これらのホテルにご宿泊のお客様は、スターウッドアプリでバーチャルキーを含むメッセージを受け取ります。このバーチャルキーは、Bluetooth技術を利用してスマートフォンをタップまたは回すだけでドアのロックを解除できます。同社によると、iPhone 4s以降のモデルとAndroid 4.3以降のスマートフォンが対応しています。
スターウッドは、これが無料Wi-Fi以来、業界最大の技術的変革の一つとなることを期待しています。同社CEOのフリッツ・ファン・パーシェン氏は、これが新たな標準になる可能性があると確信しており、「最初は目新しいかもしれませんが、ホテル経営の必須条件となるでしょう」と述べています。
しかし、基準を設定するのは容易なことではありません。他のホテルがテクノロジーを用いて従来のチェックインを回避しようと試みた過去の試みは、結果がまちまちでした。宿泊客はセキュリティを懸念し、標準的なルームキーではなく、スマートフォンを子供に渡すことに抵抗を感じていました。
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スターウッドはちゃんと準備をしているようです。ロックは電池式なので、停電やネットワーク障害が起きても故障しません。電池残量が少なくなるとホテルスタッフに自動的に通知されます。さらに、Bluetooth LEを採用しているので、デバイスが過度の使用によって負担をかけることもありません。
スマートフォンベースのルームキーは将来、当たり前のものになるのだろうか?それは時が経てば分かるだろう。しかし、コネチカット州スタンフォードに本社を置く同社は、来年末までに、現在約120軒を展開するWホテルとアロフトを含む全ての高級ホテルにバーチャルキーを導入したいと考えている。