市場調査会社IDCの最新調査によると、iPhoneはAndroid端末との組み合わせで、今年初めてBlackBerryの法人向け市場シェアを追い抜く見込みです。これは、個人向け販売が急落する中、法人向け市場での人気を武器に持ちこたえてきたRIMのモバイルプラットフォームにとって大きな脅威となります。
Computerworld (AppleInsider経由) は次のように報告している:
IDCは、今年通年でAndroidスマートフォンの消費者向け出荷台数が3億5,190万台に達し、「従業員向け」出荷台数が8,770万台、「企業向け」出荷台数が合計1,510万台になると予測している。
対照的に、AppleはiOSベースのiPhoneを消費者向けに7,860万台、労働者向けに3,710万台、企業向けに3,110万台出荷する予定だ。
iPhoneとAndroidスマートフォンの「法人向け」出荷台数を合わせると、初めてBlackBerryの同規模の販売台数を上回る見込みです。IDCの予測によると、2012年のResearch in Motion BlackBerryの法人向け出荷台数は520万台、一般消費者向け出荷台数は1480万台に達する見込みです。
こんな事態を予想していなかったとは言えないでしょう。何ヶ月も前から、その兆候は明らかでした。数週間ごとに、政府機関やフォーチュン500企業がBlackBerry端末の廃止を発表しているようです。最近では、米国運輸省がRIM風端末を廃止し、iPhoneに切り替えると発表しました。
ちなみに、RIMは1月末までにBlackBerry 10ソフトウェアを搭載した2機種の新型スマートフォンをリリースすると約束しています。つまり、今はかなり落ち込んでいるものの、完全になくなるわけではないということです。ウォータールーに本社を置くRIMは、今年5月に開催されたBlackBerry Worldカンファレンスで刷新されたOSを発表し、これまでのところかなり好評を得ています。
しかし、優れた概念実証と実際に製品を出荷することは全く別物です。RIMが企業、消費者、そして何よりも開発者を新しいモバイルOSに取り込めるかどうかは、時が経てば分かるでしょう。そして、AppleとGoogleはすぐには姿を消すことはないでしょう。
RIMがこの急降下から抜け出せるかどうかは興味深い。しかし、エンタープライズ市場における長年の足場を失うのは、良いスタートとは言えない。