世界最大の半導体受託製造会社である台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)は、2018年のiPhone向けAppleの次世代A12チップに備えて、製造プロセスの開発とテストの初期段階にある。
本日、日本の日経アジア評論に語った業界筋によると、クパチーノの同社は「2018年に発売されるiPhoneシリーズのコアプロセッサチップの開発とテストのために、すでにTSMCと契約を開始している」とのことだ。
AppleがSamsungの半導体製造サービスへの依存を減らしてきたため、TSMCは数年前からAppleの設計図に基づいたチップを製造している。
同社は2018年第1四半期に7ナノメートルチップの生産を開始する予定だ。比較対象として、サムスンは2018年末までに7ナノメートルチップを導入すると述べている。
TSMCは世界中に約470社の顧客を抱えている。
同社はまた、金曜日に、台湾南部の台南サイエンスパークに3ナノメートルチップの大量生産専用の157億ドル規模の生産施設を建設すると発表した。
この高価な工場は50〜80ヘクタールの広さになり、同社は早ければ2022年に生産を開始する予定だ。ちなみに、1ヘクタールはサッカー場1面分に相当する。
この発表は、TSMCが昨年末に3ナノメートルプロセス技術の開発と超薄型2ナノメートル技術の研究に相当なリソースを投入すると主張していたことを再確認するものとなった。
ナノメートルサイズが小さくなるほどチップは高度になりますが、開発もより困難になります。TSMは、Apple設計のA10およびA11プロセッサを、それぞれ16ナノメートルおよび10ナノメートルのFinFETノードで製造しています。
iPhoneメーカーであるAppleは2015年以来TSMCの最大の顧客となり、2016年通年のTSMCの収益の17%を占めた。香港に拠点を置く調査会社サンフォード・C・バーンスタインの予測によると、この半導体大手の2017年通年の収益に対するAppleの貢献は2017年通年の20%を超えるだろう。
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画像: TSMC の台湾の施設。