壊れたiPhoneをApple Storeに修理または交換のために持ち込んだことがあるなら、Appleの対応がいかに簡単かよくご存知でしょう。iPhoneを持ち込むと、Appleがシリアル番号で保証内容を確認し、交換品を受け取ることができます。
しかし、「顧客第一」というこの姿勢は、窃盗犯が盗んだiPhoneを分解して無償で交換品を受け取ることを容易にしている可能性もある。一見無意味に思えるかもしれないが、盗難された端末はIMEI番号に基づいて通信事業者からブロックできることを思い出すと、この仕組み全体が非常に理にかなっていることがわかる。
Appleが知らないうちに盗品を交換している可能性があるという暴露は、セキュリティ企業McAfeeによって発表されたもので、同社はAppleの「信用システム」が窃盗犯に盗難品を簡単に処分する手段を与えていると非難している…
盗まれたiPhoneを下取りに出して交換品を売るのは容易なため、現金を手に入れるのと同じくらい魅力的だ。全米各地の都市で、iPhoneの盗難は頻繁に報告されている。窃盗犯の中には、盗品を転売するという従来の方法でiPhoneを売る者もいるが、壊れたかのように盗まれたiPhoneがAppleに持ち込まれ、交換品や新品の割引を受ける例も少なくない。「Appleは盗難されたデバイスを考慮しておらず、代わりに自己責任システムに頼っているようだ」と、インテル傘下の技術セキュリティ部門マカフィーのコンサルタントで個人情報窃盗の専門家でもあるロバート・シチリアーノ氏は語る。「この自己責任システムは、人間は皆羊であり、狼はいないという考え方に基づいて考案されている」。シチリアーノ氏はこの問題を以前から認識しているが、すぐに解決策が見つかるとは考えていないという。
このゲームの目的はシンプルです。キャリアで使えなくなる前にiPhoneを持ち込み、使えなくなることのない新しいiPhoneを受け取ることです。シンプルです。
マカフィーのロバート・シチリアーノ氏はAppleに対し、この潜在的な問題の解決を強く求めていますが、結局は私たち正直な顧客が影響を受けるだけなのではないかと思わずにはいられません。Appleが保証交換の際にレシートの提示を求めるようになるのはいつになるでしょうか?大きな負担にはなりませんが、そうなればAppleの最大のセールスポイントである優れた顧客サービスが損なわれることになるでしょう。
[ロイター]