Canaccord Genuityのアナリスト、マイケル・ウォークリー氏による最近のレポートによると、Appleは現在、携帯電話業界の上位8社のOEMの中で営業利益の52%を占めているという。これはスマートフォンだけでなく、携帯電話市場全体に言えることだ。
Appleが携帯電話メーカーとして設立されてからまだ間もない時期に、わずか5機種しかリリースしていないことを考えると、これは驚異的な数字です。年間数十機種もの新型携帯電話をリリースするSamsungやMotorolaといった他のメーカーと比べて、Appleはどのようにしてより多くの収益を上げているのでしょうか?
この質問の答えは、実は自明です。Appleは最小限の機種ラインナップで携帯電話の部品を途方もない量で発注できるのです。一方、Samsungなどの他のメーカーは、それぞれ異なる部品を必要とする複数のモデルを製造しているため、部品を一括発注することができません。
アンドリュー・キムは、2つの異なるグラフィックでこれを見事に説明しています。まず、Appleの現在の製品ラインです。
キム氏が指摘するように、AppleのiPhoneラインナップは4モデルのみとシンプルで無駄がありません。確かにiPhone 4と4Sにはホワイトバージョンもありますが、中身はブラックバージョンと変わりません。では、Samsungの現在の(米国)ラインナップを見てみましょう。
市場には50種類近くの端末が存在するため、SamsungがAppleのように部品を一括発注することは不可能だ。ほぼすべてのモデルが異なるディスプレイとCPUボードを使用している。実際、各モデルは他のモデルとは全く異なる部品で構成されているように見える。
さて、Appleを例に挙げましょう。同社は前四半期に1,700万台以上のiPhoneを販売しました。3GSと4しか販売されていなかったことを考えると、Appleは3ヶ月間の供給量をカバーするために、少なくとも850万セットの同じ部品を発注しなければならなかったことになります。
コストコやサムズクラブの食品やその他の商品と同様に、携帯電話の部品もまとめ買いすると大幅に割引されます。購入量が多いほど、価格が安くなります。そして、供給コストが下がれば、Appleは端末1台あたりの販売利益を増やすことができます。
もちろん、Appleが他のメーカーよりも高い利益率を維持できる背景には、ティム・クック効果や、平均以上の携帯電話補助金など、他にも要因はあります。しかし、Appleの製品ラインの細かさが、この成功に大きく関係していないとは言い切れません。