サムスンとの長年にわたる特許争いの火種となったアップルの知的財産担当責任者が、フランスのメディア企業で同様の職務を担うために辞任した。2012年にサムスンがiPhoneの技術を模倣していると証言したボリス・テクスラー氏は、水曜日に4年間務めた職を辞した。
テクスラー氏は、フランスに拠点を置くメディア・エンターテインメント企業テクニカラーのテクノロジー・グループの社長に就任するために同社を辞めた理由について、すぐにはコメントしなかった。
テクニカラーのCEOは、元アップルの知的財産責任者が特許の利用拡大という同社の計画に適任であると語った。
「ボリス・テクスラー氏は、知的財産の保護や集中的なイノベーションの推進による商業的成功など、独自のスキルを組み合わせた有能な経営者です」とテクニカラーのCEO、フレデリック・ローズ氏はプレスリリースで述べた。
この異動はTekslerのLinkedInプロフィールで確認された。
テクノロジー グループの仕事は「ライセンスの成長を拡大することであり、Teksler 氏はモバイル ライセンスでの経験があるため、この役職に最適です。」
2012年、テクスラー氏は故アップルCEOスティーブ・ジョブズ氏と当時オペレーション責任者だったティム・クック氏に対し、サムスンがiPhoneの特許を侵害していると警告した。その後、法廷でテクスラー氏は「信頼できるパートナーがどうしてそのような模倣製品を作るのか」理解できないと証言した。
同社のウェブサイトによれば、テクニカラーはデジタルデコーダーからインタラクティブテレビシステム、ディスプレイ技術に至るまで、少なくとも4万件の特許を保有している。
『オズの魔法使い』など古典的な白黒映画を「カラー化した」ことで知られるテクニカラーは、特許ポートフォリオを利用して製品メーカーからライセンス料を徴収する企業、パテントトロールとしても知られている。
ブルームバーグによると、昨年私たちがiPhone 5の発売を待ち望んでいたのと同じように、テクニカラーも特許取得の報酬を狙っていたという。
「アップルの次期iPhoneが店頭に並ぶと、テクニカラーのエンジニアたちは急いでその端末を手に入れるだろう。電話をかけたりゲームをするためではなく、分解するためだ」と、同ニュースサービスは昨年報じている。