タイム・ワーナーのジェフリー・ビュークス最高経営責任者(CEO)は水曜日、ニューヨーク・ポスト紙に対し、会社売却を検討する考えを述べた。業界筋によると、買収提案の候補にはアップル社が含まれる可能性があるという。他には、現在ディレクTVを所有する通信事業者AT&Tやフォックス社も含まれると言われている。
2015年10月に第4世代Apple TVと同時にデビューする予定だった、既存のコンテンツパートナーからの番組の縮小バンドルを作成しようとしたAppleの試みが失敗したことを考えると、この噂は興味深いものだ。
スピンオフの可能性はCEOによってほのめかされただけだったが、報道によれば、Appleはこの方面のあらゆる動きを「非常に注意深く見守っている」とのことで、Appleのメディア全般の首席交渉官であるエディー・キュー氏がタイム・ワーナーでの手続きを監視しているという。
「アップルは、独立型ストリーミングTVサービスの立ち上げを容易にするために、タイム・ワーナーの資産に目を付けている」と記事には書かれている。
タイム・ワーナーは、収益においてコムキャストとウォルト・ディズニー・カンパニーに次ぐ世界第3位のテレビ・エンターテインメント企業です。同社はかつて世界最大のメディアコングロマリットでした。
タイム・ワーナーを完全に買収すれば、アップルはHBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」「セサミストリート」「シリコンバレー」といった人気番組から、CNNニュース、ワーナーが所有する豊富なハリウッド映画やテレビ番組まで、必要なもののほとんどを手に入れることになるだろう。さらに、タイム・ワーナーはカートン・ネットワーク、TBS、TNT、NBA TVといった他の貴重な資産も保有している。
実際、AppleによるTime Warnerの買収は、大きな利益をもたらすだろう。同社のすべての番組やテレビ番組に即座にアクセスできるだけでなく、噂されている定額制のiTunes TVサービスに関して、放送局やネットワーク事業者と現在交渉中の交渉において、Appleは重要な優位性を得ることになるだろう。
また、タイム・ワーナーを傘下に収め、アップル寄りのディズニーがアップルのNetflixのような低価格テレビ番組バンドルにコンテンツを提供することに同意する可能性があるため、他のコンテンツ所有者は遅かれ早かれアップルのサービスに加わるしか選択肢がないかもしれない。
噂によれば、アップルのテレビストリーミングサービスは、月額30ドルから40ドルで最大24のトップクラスのチャンネルのコレクションを提供すると予想されている。
タイム・ワーナーは、一部の投資家が示唆したようにHBOのスピンオフ検討には消極的だ。「分割は企業価値を損なう可能性がある」からだ。アナリストたちは、タイム・ワーナーとフォックスの合併の可能性にも前向きになっている。
出典:ニューヨークポスト