ノキアは水曜日、アップル製品がノキアの特許を侵害しているとして、ドイツと米国で複数の訴訟を起こしたと発表した。同社は、アップルとの間で知的財産権の使用に関する合意形成を数年にわたって模索してきた結果、訴訟を起こす決断に至ったと述べている。
「ノキアは研究開発への継続的な投資を通じて、Apple製品を含む今日のモバイルデバイスに使用されている多くの基盤技術を開発、あるいは貢献してきました。Appleによるこれらの特許の使用をカバーするための合意に達するために数年にわたる交渉を経て、私たちは今、自らの権利を守るための行動を起こしています。」
これらの訴訟は、ドイツのデュッセルドルフ、マンハイム、ミュンヘンの各地方裁判所と米国テキサス州東部地区連邦地方裁判所に提起されており、全訴訟において32件の特許が係争対象となっており、対象となる技術はディスプレイ、ユーザーインターフェース、ソフトウェア、アンテナ、チップセット、ビデオコーディングなどです。ノキアは、他の管轄区域でも訴訟を起こす手続きを進めています。
ノキアはかつて携帯電話メーカーとして圧倒的な地位を占めていましたが、iPhoneとAndroidスマートフォンの革命によって大きく揺らぎました。携帯電話事業をマイクロソフトに売却した後、しばらくの間事業から撤退していましたが、2017年には新製品を投入して事業に復帰することを表明しています。また、シーメンスおよびアルカテル・ルーセントと共同でNSNを所有し、両社の膨大な特許ポートフォリオも保有しています。
AppleとNokiaはこれまでも特許争いに巻き込まれてきましたが、NokiaがMicrosoftと締結した契約や、携帯電話事業からの長期にわたる撤退を踏まえると、近年は両社の間で争うようなことはほとんどありませんでした。また、AppleがNokiaの特許発明を自社のデバイスで使用できるライセンス契約も締結していますが、この契約は今年期限切れを迎える予定です。今後の動向にご注目ください。
出典：ノキア
