MPEG(Moving Picture Experts Group)は本日、H.265(高効率ビデオ符号化(HEVC)、MPEG-H Part 2とも呼ばれる)と呼ばれる新しいビデオ圧縮規格の草案を発表しました。その名の通り、この規格は、AppleのiOSおよびOS Xプラットフォームで採用されている現行(約10年前)のH.264規格の半分の帯域幅で、同等のビデオ品質を実現します。
Ericsson Research のビジュアル テクノロジー部門責任者である Per Fröjdh 氏 (スウェーデン MPEG 代表団の議長も務める) は、次のように述べています。
業界ではこれに大きな関心が寄せられています。なぜなら、ビットレートを半分にしても同じ画質を実現できる、あるいは同じ帯域幅でテレビチャンネル数を倍増できるということを意味するため、業界に多大な影響を与えるからです。
これは、AppleがiTunes経由でライブTVを自社のネットワークテレビに配信するために使いたいコードのように聞こえます。今後登場する帯域幅効率の高いビデオ圧縮技術は、携帯電話にもうまく適合するはずです。
特にスペクトルが高価なモバイル ネットワークにおいて帯域幅を削減する新しい圧縮形式が利用可能になることで、サービス プロバイダーが現在利用可能なスペクトルを使用してより多くのビデオ サービスを開始できるようになります。
H.265 をベースにした最初のチップ、デバイス、アプリケーションは、2013 年初頭に市場に登場する予定です。
ビデオ圧縮ドラフト (ITWire 経由) では、H.264 の半分の帯域幅しか使用しません。
H.264/MPEG-4 AVC の後継である H.265 は、ビデオ品質を向上させ、新しい HD および Ultra HD (4K および 8K) 解像度に十分な最大 7680 x 4320 (Retina iTV?) の解像度をサポートするとも言われています。
2015 年までに、ビデオはネットワーク トラフィック全体の 90% を占めるようになると予測されており、H.264 の置き換えが必要になります。
また、フル HD (1920 x 1080 ピクセル) を超える画面解像度、立体 3D 画像、大型テレビの傾向も高まっており、鮮明な超高解像度ビデオをレンダリングするには効率的なコーデックが必要です。
もちろん、Apple はこれまでずっと H.264 を重視しており、Mac と iOS デバイスの両方で QuickTime プラットフォームを通じてこのビデオ圧縮テクノロジをサポートしてきました。
実際、iPhone、iPad、iPod では H.264 がシステム全体のメディア コーデックになっていますが、iOS でのサポートは OS X ほど徹底的ではありません。
H.265に期待していますか?