iPhoneを盗んだ人を「思いやりのある人」と呼ぶなんて想像しにくいですが、一部のメディアはまさにそのように中国人のスリを呼んでいます。この泥棒は、相乗りタクシーに乗っていた男性のiPhoneを盗んだのです。
犯人が思いやりのある 人物だと評される理由は 、携帯電話を盗んだ直後に、持ち主に連絡先リストを郵送したからだ。しかも、これは単なるパソコンのプリントアウトではなく、 1000件以上の連絡先を手書きで書き込んだもので、11ページ分にも及ぶ。
ヤフーニュースは新華社からの記事を伝えている。
中国の国営メディアは月曜日、窃盗犯が盗んだiPhoneから11ページ分の電話番号を丹念に書き写し、持ち主に送付したと報じた。
新華社通信によると、スリはタクシーに乗り合わせた際にゾウ・ビンさんからアップルの携帯電話を盗んだとみられる。
ゾウさんは、携帯電話に約1,000件の連絡先を保存しており、世界中の何百万人もの人々と同様にバックアップコピーがなかったため、携帯電話自体よりもデータの損失を心配していたと付け加えた。
盗んだスマートフォンに送ったテキストメッセージで、ビンは犯人に、タクシーで隣に座っていた男が自分だと分かっている、そして必ず見つけられると約束した。 「もし良識があるなら、下記の住所にスマホを送り返してくれ」
そこでビンさんは犯人に、iPhoneの連絡先を調べれば犯人がどんな商売をしているのか大体わかるだろうとアドバイスした。犯人はどうやら「パブ」業界に関わっているようで、中国ではさまざまなギャングとつながりがあると広く信じられている。
数日後、ビンさんはSIMカードと11ページに丁寧に手書きされた連絡先番号が入った小包を受け取った。「1000人の名前と数字の羅列を書くのは相当時間がかかるだろう」と彼は言った。「(犯人の)手が腫れているんだろうな」
中国のネットユーザーらは、犯人の努力を称賛し、彼を「(窃盗)業界の良心」と呼んでいる。