Appleは、市場で最高のファーストパーティ製品を提供することに尽力するハードウェア企業です。iPhoneの強みはソフトウェアだけでなく、Appleが独自に設計したAシリーズプロセッサにあります。また、Macシリーズに搭載したMシリーズチップは、Intelを大きくリードしました。そのため、Appleが独自ハードウェアの選択肢を増やし続けるのは当然のことです。
そして、次に5Gモデムが登場するようです。ここ数年の噂話をフォローしている方ならご存知の通り、これはかなり前から開発が進められているものです。例えば2019年には、アナリストのミンチー・クオ氏が、Appleが2022年か2023年までに開発を完了すると予想していました。興味深いことに、5Gモデムに関する憶測は、Appleの最初の取り組みとしてiPad Proに注目が集まり、2021年に発売されると予想されていました(その年のiPhoneでも同様でした)。
明らかにそれは起こりませんでした。
そしてつい最近、クオ氏はApple初の5Gモデムが2023年に登場するという予想を改めて表明しました。DigiTimesの最新レポートが実際に進展すれば、この予想は現実になるかもしれません 。レポートによると、Appleは来年iPhoneシリーズに搭載される自社製5Gモデムチップの受注を促進するため、新たな選択肢を含めサプライヤーと協力しているとのことです。
DigiTimesによると、AppleはASE TechnologyやSiliconware Precision Industries(SPIL)など数社と交渉中とのことです。これらの企業は、新型5Gモデムのパッケージングを任される可能性があります。過去にQualcommと共同で5Gモデムのパッケージングを手がけた実績があるため、これらの企業がこの仕事を引き受ける可能性が高いでしょう。
自社設計による新しい5Gチップの実際の製造を担当する主要パートナーはTSMCです。少なくとも当面は、TSMCの5nmプロセスに依存します。量産開始時には4nmプロセスに移行し、5Gモデムは2023年に登場予定です。
長い間待ち望まれてきた取り組みが、ついに実を結ぶのは喜ばしいことです。そして、それが実現すれば、会社にとって大きな出来事となるでしょう。