ロイター通信によると、ボーイングは今年、高スループット通信衛星の構築に向けて契約締結を目指しているテクノロジー企業の一つにアップルがある。
ボーイング・ネットワーク&スペース・システムズの事業開発担当副社長兼チーフストラテジストのジム・シンプソン氏は、どのテクノロジー企業が契約締結を目指しているかという詳細をロイター通信に明らかにしなかったが、大手テクノロジー企業は世界中でインターネットアクセスを拡大することに熱心であると述べた。
ロイターの報道によると、買収の可能性のある企業のリストには、グーグル、アマゾン、フェイスブックとともにアップルの名前も挙げられている。
シンプソン氏は、テクノロジー企業が衛星を求める理由は、インターネット接続のない地球上の残り70%の人々にインターネット接続を提供し、製品を販売できる新たな顧客を創出するためだと述べた。
衛星の建造コストは、テクノロジー大手にとって受け入れ難い負担かもしれない。しかし、ボーイングとの契約締結により、宇宙開発に注力する同社に維持管理と初期の建造コストを負わせることができる。ボーイングは、衛星を地球周回軌道上に維持するためのインフラも保有している。
シンプソン氏はロイター通信に対し、このプロジェクトの課題は衛星通信のコストを「地上のコスト」と同程度まで引き下げることだと語った。
インターネット大手のグーグルは、投資信託大手のフィデリティ・インベストメンツと共同で、スペースXに10億ドルを投資し、衛星事業への進出を既に開始している。イーロン・マスク氏が率いるスペースXは以前、地球低軌道に4,000基の衛星システムを構築し、世界中にインターネット接続を提供する計画を発表していた。
Apple 社が iCloud、iTunes、App Store などのインターネットベースのサービスでインターネットの提供を拡大しようとしている中、新興市場でインターネットが普及すれば大きなビジネスにつながる可能性がある。
ボーイングとの契約にいくらかかるのか、またいつ発表されるのかは明らかにされていない。
出典:ロイター