iPhone 5をめぐる最も有力な議論の一つは、4G対応かどうかです。次世代の4Gネットワーク規格は、従来の3Gよりも大幅に高速であるため、米国でも急速に普及しつつあります。
新技術を搭載したAndroidデバイスはすでにいくつか発表されていますが、Appleの次期端末は4Gに対応しないだろうと広く信じられています。様々な障害から、Appleの4G対応製品は来年まで登場しないだろうと人々は考えています。Appleが今秋に4G対応iPhoneを発表する可能性はまだあるのでしょうか？
最近の報道によると、Appleは4G研究において、私たちが考えていた以上に進んでいるようです。実際、Appleは4G機器のフィールドテストを行っているだけでなく、実店舗にも設置しているという証拠も確認されています。
MacRumorsは今週末、AppleのLTEに関する取り組みについて新たな情報を掲載しました。LTEとはLong Term Evolutionの略で、通信事業者の間で最も一般的な4Gプラットフォームのようです。これまでのLTEに関する発見とは異なり、今回の発見はiOS 5の標準開発者ビルド（ここ1ヶ月ほど使用しているものと同じビルド）で行われたため、新しいファームウェアにはすでにこの技術のコードが含まれていることになります。つまり、次のiPhoneは4G対応になる可能性もあるということですね。
今年、LTE対応iPhoneが軽視されている主な理由の一つは、今年初めの四半期決算発表後の質疑応答セッションでAppleの最高執行責任者（COO）ティム・クック氏が行った次のようなコメントに遡ります。
「第一世代のLTEチップセットは、端末の設計に多くの妥協を強いるもので、その一部は私たちが受け入れたくないものです。」
MacRumorsが指摘しているように、Appleが採用する可能性が高いチップセットはQualcomm MDM9615です。これは現在のLTEコンポーネントよりもはるかに小型で、年末までにサンプル出荷が開始されると予想されています。
要件を満たすチップセットが存在せず、世界中で4Gのカバー範囲も限られている中で、一体なぜAppleは今、4G対応端末の開発に余分な時間と費用を費やそうとするのでしょうか？おそらく答えは単純明快です。4Gが使えるからです。
Appleがすぐに3Gの波に乗らなかったことを少しの間忘れてください。Appleが2007年に初代iPhoneを発表した時、それは現代のスマートフォンの先駆けとなりました。当時導入されたマルチタッチディスプレイは、それまでに見たことのないものでした。
タッチパネルは非常にうまく機能しただけでなく、競合他社が参入する1年近く前からAppleはタッチパネルの独占権を握っていました。なぜ新しいLTEチップセットではそれが実現できなかったのでしょうか？
Appleがクアルコムの研究開発チームに十分な投資を行い、LTEチップセットの生産を加速させ、一時的な独占権を得るという可能性は十分に考えられます。Appleはこういったことを常々行っています。
スティーブ・ジョブズとその仲間たちが「パックがある場所までスケートで行く」ことにそれほど熱心なら、なぜ4G対応デバイスの発表を2012年後半まで待つのだろうか？
もしそうであれば、そしてAppleがすでに次世代LTEデバイスのテストを行っているのであれば、iPhone 5は単なる仮置き機種に過ぎないと推測せざるを得ません。しかし、仮置き機種で1億台もの販売が見込まれるのでしょうか？
Android端末メーカーや無線通信事業者は4Gを広く知られる存在にしており、消費者は関心を抱いている。
なぜAppleは来年、技術がもっと安定する時期ではなく、今4G対応iPhoneを作ろうとしているのかと疑問に思うかもしれません。しかし、私はなぜ作らないのか疑問に思います。
