Parallels、WMware、Docker などの主要な仮想化ソフトウェア企業が、ユーザーが Apple Silicon Mac で Windows ソフトウェアを実行できるようにするソリューションを開発している一方で、開発元 CodeWeavers は、同社の CrossOver ソフトウェアはすでに新しい M1 搭載 MacBook Air、Mac mini、13 インチ MacBook Pro で Windows アプリやゲームを実行できると述べている。
CodeWeaversの開発者であるBrendan Shanks氏によると、同社のCrossOverとWineソリューションは、新しいApple Silicon Macで32ビットおよび64ビットのWindowsアプリとゲームを実行できるようになったとのことです。そう、WINE上のWin32/64をAppleのRosettaテクノロジー上で実行できるようになったのです。Windowsの完全インストールを必要とする他の仮想化ソリューションとは異なり、CrossOverではWindowsアプリとゲームを実行するためにWindows全体をインストールする必要はありません。

CodeWeaverのJeremy White氏はブログ記事で、Big Sur 11.1のベータ版をインストールした後、CrossOverを起動して幅広いWindowsアプリケーションをインストール・実行できたと説明しました。現在、動作するWindowsアプリケーションのリストを作成中です。
CrossOver で実行されている Among Us はこちらです。
「どれだけすごいか、言葉では言い表せない」とホワイト氏はブログ記事に記している。「裏ではものすごいエミュレーションが行われているんだ。想像してみてほしい。32ビットWindowsのIntelバイナリが、macOS上のWine/CrossOverの32-64ブリッジで動作し、x86をエミュレートするARM CPUで動いている。しかも、ちゃんと動くんだ!」8GBのRAMと256GBのフラッシュストレージを搭載したM1 MacBook Airで、Crossover上でTeam Fortress 2が動作している様子を捉えた短い動画はこちら。
ホワイト氏は、「完璧ではない」し、FPSも不安定だが、動作はすると述べた。これは基本的にIntel X86コードをRosetta 2経由でWineで実行しているという事実を考えると、驚くべきことに安定している。「その点については、まだ改善の余地があると思います」と、Rosettaのオーバーヘッドによる遅延についてホワイト氏は述べた。
前述のように、他の仮想化企業も M1 Mac 向けの Windows ソリューションに取り組んでいます。
Parallelsは、M1搭載MacでmacOSと並行してWindowsを実行できる機能をParallels Desktopソフトウェアに導入する上で「大きな進歩」を遂げたと述べた。VMWareも、M1対応の仮想マシンを開発中であることを認めた。しかし、両社ともM1 Mac向けソリューションがいつリリースされるかについては明言を避けた。