有名サッカースターが多数出演するこの壮大なBeatsのCMを見ると、Appleが新たに買収したヘッドフォンシリーズが今年のワールドカップの定番になるだろうと予想したかもしれないが、全くの予想外だった。先週の大会開幕以来、この象徴的なアクセサリーは選手たちの首元から姿を消している。
そして、どうやらこの異常事態の背後にはソニーがいるようだ。FIFA(ワールドカップの統括団体)とのライセンス契約では、選手が試合やメディアイベントでライバル製品の「宣伝」を行うことは禁止されているのだ…。
ロイター通信は次のように報じている。
ネイマールはブラジルグリーンのユニフォームを好んでいる。イングランド代表のウェイン・ルーニーは白、ルイス・スアレスも青だ。[…] しかし、FIFA(国際サッカー連盟)とライバル企業のソニー株式会社とのライセンス契約により、選手たちはワールドカップのスタジアムで公式試合やメディアイベントに参加する際はユニフォームを外さなければならない。
しかし、元Apple幹部で戦略家のエレン・ペトリー・リーンス氏によると、この禁止措置はBeatsの立場をむしろ後押しする可能性があるという。「ワールドカップの選手たちが、自分の意思でBeatsを使っているのをファンが見れば、アディダスのシューズの紐を結んだり、スポンサードリンクを飲んだりするのと同じくらいインパクトがある。もしかしたらそれ以上かもしれない。Beatsはスポンサーではないので、メッセージはより本物らしく、より信頼できるものになるのだ。」
先月Appleに30億ドルで買収されたBeatsは、ライセンス契約を回避するためにいわゆる「ゴリラマーケティング」戦術を用いることで知られている。2012年には、ロンドンオリンピックで有名選手たちに数千個のヘッドホンを無償で配布し、スポンサーであるパナソニックを激怒させた。
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